聖パタンジャリが規定したアシュタンガの主題とは?

ハレクラニホテルでアシュタンガの定義について考察する人

聖パタンジャリが規定したアシュタンガの主題とは?

 

 

 

 “Achara niti dharma pranani”

 

倫理道徳の義務とは人生の本質である

 

 

 

上記の文は、私のヨガ考察ブログ記事『ヤマニヤマ倫理道徳実践の道』の本文中に差し込ませて頂いた句であるが、

そのことについて..

 

『世界中のヨギが知るべき事であるにも関わらず、全く知られていない。ヨガを行う者として、とても大切な事』である
その句についての解説をしておこうと思う。

 

まず、一般的に古典であるインドの聖典、経典に於いては問題を提起する際に問題定義を行い
それに基づき『主題を設定する』という慣習があるということ。

そして、その慣習は、ヨガの根本経典であるヨガスートラに於いても当然の事として行われており

その中核思想であるヨガの実践理論、アシュタンガ(八支則)の主題は、著者である聖パタンジャリによって、以下の様に規定されているのである。

 

 

 

 “Achara niti dharma pranani”

 

倫理道徳の義務とは人生の本質である

 

 

 

このことは、アシュタンガとは、宇宙の摂理であるダルマに基づいて設計された、倫理道徳に準じた修練方法の集合を意味しており、

またそれは、ヤマニヤマだけではなく、8つのヨガの修練方法全てが、個人の義務として実践されるべき倫理道徳、即ち、
善人と成る為の行いであることを示唆しているのである。

 

まず、重要な事として、ヤマニヤマとは、ダルマであり。個人的なブラタによって行われるものであるということ。

そして、ダルマとは宇宙の摂理であり、法である。しかしながら、『ブラタ』の日本語訳や英訳は『誓い』と訳されることが多いのであるが、『誓い』かというとその様なものではありはするが、ニュアンス的に決してその様なものではなく

なぜならば、『誓いは断固とした姿勢を有する』のであるが、『ブラタにその姿勢は無く』、それは倫理道徳的な行動指針を含んだものであり、個人的な成長と精神的な発展を促進するために実践される為、

私的にその言葉を文として言い表すのであるとすれば、ダルマの実践であるが故に、ブラタとは『文化的な品格』を纏っており、『当然ながら』という『スマートな姿勢』が現れており、それは『崇高さ』とも云えるのである。

そのことは、『母親が娘に関するアレやコレを、当然の事として行う様なもの』であり、したがって、ダルマであるヤマニヤマは、個人的なブラタにより、崇高でスマートに当然ながら行われることが望ましいのである。

 

 

しかし本来ならば、倫理道徳とは、私たちが社会的参照にある時に、機能するものであり、

しかしながら、ヨガには社会的参照はない。

 

ではどこに?

 

倫理は行動の平面上にあるのである。

 

 

聖パタンジャリが、アシュタンガの主題として前出の句を規定したということに就いて、更にわかり易くする為に、私が注訳をつけるのならば..

このアシュタンガの実践理論体系の構造的な面について考察してみてみると、倫理道徳であるヤマニヤマはアシュタンガに属してはいるのだけれども、

そのアシュタンガは、『倫理道徳の実践は人生の本質』とまで言い切っている『主題に属している』という事であり、そのことは、サマディでさえも、『アシュタンガの全ては、倫理道徳という一点に集約されている』という、構造を持つ実践理論体系なのである。

 

その様に観ると、もちろん、現代社会の中でヤマニヤマをブラダとして行うことを勧めているのであるが、アサナの枠中に於いてもアヒンサを見出すべきなのであり、また、プラナヤマの範疇に於いてもサッティヤを見出すべきなのある。ということであり、

また、総じていうならば、アサナ、プラナヤマ、プラティヤハラ、ダラナ、ディヤナ、サマデイという、全てのアシュタンガのヨガ修練に於いて、ヤマニヤマを見出すべきである。ということに他ならないのである。

そしてそのことは、ヨギである個人の義務として実践されるべき倫理道徳、即ち、善人と成る為の行いであるという事なのである

 

しかしながら、このことは残念ながら、世の中に於いて、ネットにも落ちておらず、実に知られていない事実なのであり..

このことについては、世界中のヨガプラクティショナーが知るべきことであり、


また、一人一人がその事について、深く思慮するべき大切な事なのではないか?と、そのように感じ、私は筆を取らせて頂いたのである。

 

 

Om

 

坂東イッキ

 

 

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画像は沖縄県北部ハレクラニホテルにて

 

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